新学期が始まってからの“子どもの疲れ”に気づいてる?心と体のケア方法

子育ての疑問

春。桜が咲き、新しいランドセルや制服に身を包んだ子どもたちが元気に登校する季節ですね。
しかしその裏側で、新学期が始まったあとに急に元気がなくなる子どもも少なくありません。

「学校から帰ったらすぐ寝てしまう」
「朝になるとお腹が痛いって言い出した」
「宿題を前より嫌がるようになった」

そんなとき、ただの“気のせい”や“サボりたいだけ”などと決めつけていませんか?
今回は、新学期にありがちな“子どもの疲れ”のサインや、心と体をケアする方法をやさしく解説していきます。


新学期は子どもが疲れやすい季節

新しい学年、新しいクラス、新しい先生――大人にとっては当たり前のことでも、子どもにとっては大きな変化の連続です。

なぜ子どもは新学期に疲れるの?

まず、子どもが感じる「新学期の疲れ」の原因をいくつか挙げてみましょう。

  • 環境の変化による心理的ストレス

  • 新しい友だちや先生との関係構築への緊張感

  • 学年が上がったことによる勉強・生活習慣の負荷

  • 春特有の寒暖差による体調の乱れ

これらが重なることで、子どもの心と体は思った以上に疲れてしまいます。中には「五月病」のような無気力状態や情緒不安定を見せる子もいるほどです。

大人と比べてストレスに慣れていない

大人は「仕事で異動になった」「初対面の人と会う」などの経験を繰り返すことで、変化への耐性がついています。
でも、子どもたちはまだストレスの対処スキルが未発達。そのため、小さな変化でも大きな負担となりやすいのです。


見逃さないで!“疲れている子ども”が出すサイン

では、子どもが「疲れているよ」「ちょっとしんどいよ」と出す心と体のサインには、どんなものがあるのでしょうか?

こんな行動が見られたら注意

  • 帰宅後すぐ寝る、朝なかなか起きられない

  • 学校や習い事に行きたがらない

  • 食欲が急に落ちた(または過食)

  • すぐに泣く、イライラしやすい

  • よく「お腹が痛い」「頭が痛い」と言う

これらの行動は、心が疲れていることを体で表現している場合が多くあります。
大人と違って、言葉でうまく「しんどい」と言えないからこそ、行動に現れるのです。

「学校行きたくない」はSOSのサインかも

特に注意したいのが、「学校行きたくない」と繰り返すようになった場合。
理由を聞いても「なんとなく」と答えることもありますが、その背後には友だち関係の不安、先生への恐怖、勉強のプレッシャーなどが隠れているかもしれません。


親ができる心と体のケア方法

子どもが疲れているサインに気づいたら、どう対応するのがよいのでしょうか?
ここでは、家庭でできるケア方法を3つご紹介します。

1. 生活リズムを整える「土台づくり」

疲れやすいときほど、早寝早起き・栄養バランスのある食事が重要です。
特に春は自律神経が乱れやすく、体調不良や情緒不安定につながりやすい時期。
食事で「たんぱく質・ビタミンB群・鉄分」などを意識し、朝の光を浴びるだけでも心身が整いやすくなります。

2. 共感して話を聴く「安心の時間」

「今日は学校どうだった?」と聞くだけでなく、「疲れてない?」「最近眠れた?」と気持ちや体調に目を向けた声かけを心がけましょう。

また、話す内容に対して「そんなことで?」と否定せず、
「そうだったんだ」「それはつらかったね」と共感することが心の回復に直結します

3. 無理に頑張らせない「休む勇気」

どうしても学校に行けないときや、明らかに疲れている様子のときは、思い切って休ませるのもひとつの選択です。

「サボり」ではなく、「心と体をリセットする時間」ととらえましょう。
休んだことが、その後の回復と前向きな行動につながることも多いのです。


子どもが元気を取り戻すために大切なこと

新学期の疲れは、「時間が経てば自然に慣れるだろう」と思いがちですが、実際は適切なケアが必要なケースも少なくありません。

家庭が“安全基地”になること

子どもにとって、学校でどんなにがんばっても、家に帰ってホッとできる環境があれば、それだけで大きな力になります。

「ちゃんと見てくれてる」「ここでは安心できる」と思えるだけで、明日また一歩を踏み出すエネルギーになるのです。

疲れやストレスは「悪いこと」ではない

「疲れるのはダメなこと」と思わせてしまうと、子どもはその感情すら押し殺すようになってしまいます。
大切なのは、疲れてもいい、しんどくてもいい、それを受け止めてもらえる場所があるという安心感です。


まとめ|新学期の今こそ、子どもへのまなざしを

  • 新学期は子どもにとって大きな変化の時期。疲れやすいのは自然なこと

  • 「帰宅後すぐ寝る」「学校行きたくない」などのサインは見逃さないように

  • 生活リズムを整え、共感的な対話を心がけ、無理させずに“休ませる勇気”を

疲れやストレスを「見過ごす」から「気づける」親になることで、
子どもは今よりもっと、安心して新しい季節を歩んでいけます。

厚生労働省:子どものメンタルヘルス支援に関する資料
👉 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo_mental.html

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